任意整理に免責・免責不許可事由はある?自己破産との違い/減額されない例

任意整理に免責・免責不許可事由はある?自己破産との違い/減額されない例

最も多く利用される債務整理の手段は『任意整理』。

任意整理は、裁判所を通さずに、弁護士などの代理人が債権者に直接交渉をして今後の返済額などを変更します。

返済が厳しい債務先だけを選択できるなど、債務整理の中では比較的手軽に利用できる方法のため、個人が行う債務整理の9割が任意整理ともされています(任意整理は裁判所を通さないので正確な統計はない)。

さて、そんな任意整理ですが、債務整理といえば『免責されるかされないか』が重要な分岐点となるとされますが、任意整理に関しても大きく関わってくることなのでしょうか?

結論を言うと、任意整理には『免責』という制度は関係してきません。

しかし、任意整理が成立しない場合と有効にならない債務もあるので把握しておくことは重要です。

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免責は自己破産のみに関係する

そもそも債務整理における免責とは、『借金が無くなること』を指す言葉。

債務整理の中で借金が無くなる手段は自己破産のみとなるので、自己破産を利用する際のみ『免責されるかどうか』が大きな分岐点となってきます。

ちなみに、免責が許可されない可能性があるのは、

  • 浪費
  • 賭博その他の射幸行為

これらの免責不許可事由に該当した場合。

ただし、免責不許可事由に該当した場合も、裁判官の裁量によって免責の許可がおりる事が多くなっています。※自己破産は任意整理と異なり裁判所に申立をする

実際の統計を確認しても、97%ほどの人が許可されていますので、余程悪質でない限りは問題なく借金が免責になるでしょう。
自己破産する人の中には浪費や賭博が原因で借金を増やしてしまう人も多いわけですから…。

2回目の自己破産などは悪質と判断され免責の許可がおりない事が多い

「借金が無くなるのなら任意整理より自己破産の方がいいのでは?」という疑問が浮かぶかもしれませんが、

自己破産をすると、ローンの有無に関わらず住宅を手放す事になりますし、価値のある車や有価証券も処分の対象です。

借金が無くなるので当然といえば当然なのですが、多くの財産を手放す必要があります。

一方、任意整理は一定の返済を必要とするため、財産を処分する必要はありません。

そのため、任意整理で借金問題が解決できるのであれば任意整理で済ませておくのがベスト。一定の返済がある分デメリットも少なく済みます。

任意整理は免責がないが返済総額は減る

任意整理には、免責のような借金が全て無くなる効力はありません。

任意整理は、裁判所が関与せず債権者(消費者金融などの債務先)に直接交渉をするので、どういった着地点で決着するかは交渉次第です(弁護士などの代理人をたてて交渉するのが一般的)。

多くの場合は、

  • 将来分の利息カット(利息がゼロになる可能性が高い)
  • 遅延損害機のカット
  • 過去分の利息分カット(全てカットにはあまりならない)

これらの項目で同意を得て、3〜5年で返済する流れとなります。

利息がカットされるので消費者金融など高金利での借金は返済総額が大幅に減る事になりますが、あくまでも元金を返済する必要があり『免責』という言葉は当てはまりません。

任意整理で利息カットなどに応じてもらった場合に使われる言葉は、法律上『和解』となります。

このような仕組みのため、和解を得られるかどうかは交渉次第という事になります。
仕組み上、ほとんどのケースで和解が成立しますが、時には和解が成立しない事もあるので以下の点に注意しましょう。

任意整理が成立しない4つのケース

任意整理に応じない企業はごく少数。

ですが、任意整理を利用するのであれば把握しておいた方がいいでしょう。

新規の貸金業をしていない企業は応じない事が多い

既に貸金業をやめて債権の回収作業のみを行なっている業者は、長期的な返済には応じず、一括での返済を求めてくる傾向にあります。

代表的な任意整理に応じない企業としては、

  • 日本保証・・・武富士などの債権を回収している
  • クレディア・・・旧名ワイド(消費者金融)、回収のみを行なっている
  • アペンタクル・・・2015年に貸金業を廃業、回収のみを行なっている

これらが挙げられます。

貸金業をしていないという企業事情がありますが、これらの企業に借金がある場合は、任意整理が難しいのが現状です。

ただし、契約の古い借金は既に時効になっている可能性もあるので、一括返済を求められても返済を控えて、弁護士に相談するようにしましょう。

裁判を起こす業者

任意整理の交渉期間が3ヶ月ほどになると、裁判を起こす業者もあります。

企業としてのルールで裁判を起こす場合や、交渉条件が納得いかなくて裁判を起こすケースなど事情は様々ですが、裁判を起こした方が企業にとって良い条件を引き出せる可能性が高くなります。

任意整理の和解 裁判上の和解
将来分の利息 カット カット
経過分の利息 カット カットされない
効力 法的効力を持たない 公的な和解調書
法的効力を持つ
返済期間 3〜5年 3〜5年

※カットされるのは原則で、決定ではない

裁判を起こされても最終的には和解が成立しますが、任意整理と異なり過去分の利息カットがされないうえ、法的効力を持つ和解調書となります。

このメリットは裁判を起こすほどのものではないと判断されるため、ほとんどの企業は裁判を起こさずに任意整理に応じますが、シンキやモビットなど一部の消費者金融は裁判に積極的な傾向にあります。

裁判を起こす業者と起こされない方法

過去に任意整理した業者

過去に任意整理をしている業者に再び任意整理しようとしても、応じてもらえない可能性があります。

そもそも、1度任意整理をすると再びその業者からお金を借りること自体が難しいのですが、

よくある事例としては、任意整理したものの、任意整理で約束した返済ができずに、再び任意整理を申し出るという例です。

意外に少なくないパターンなのですが、2度目の任意整理は成立しない可能性が高くなります。

税金など公租公課

所得税や住民税、固定資産税などの税金の滞納で苦しんでいる人や、国民年金の支払いで苦しんでいる人も多いかと思います。

しかし、公共性性格の強い、いわゆる公租公課に関しては、いかなる債務整理も有効ではありません。※任意整理だけでなく個人再生や自己破産でも減額されない

「税金の滞納ならそこまで取り立てもされないだろう」と考える人も多いようですが、役所は裁判所に申請することなく独自に差し押さえが可能なので、ある意味、消費者金融などの企業よりも恐い存在です。

税金の滞納が続くと、ある日突然「サシオサエ」という通帳の文字とともに残高がゼロになってしまうかもしれません。

ビッグダディーで有名になった竹下さんもこのような経験をして話題になりましたね。

税金に関しては、免責も減額もありませんが、分割ならできる可能性があります。交渉次第で月々5,000円ほどの支払いになる事も。

税金の滞納と分割払いについて詳しく

元金の返済が難しい場合は別の債務整理を選択

交渉結果によって若干の違いはありますが、基本的に任意整理は、利息をカットして元金を3〜5年で返済する方法です。

そのため、任意整理が適切な債務整理手段になるかは、

  • 金利の高い借金か
  • 返済期間の短い借金か
  • 元金を無理なく3〜5年で返済可能か

という部分で決まってきます。

まず、金利が低い場合は、利息をカットしても返済総額があまり変わらないので、効力をほとんど発揮できません。高金利のカードローンや消費者金融に対して有効になってきます。

また、返済期間が10年以上残っている場合などは、任意整理で3〜5年の返済にしてしまうと、利息がカットされても月々の返済額が大きくなってしまう可能性があります。

基本的に5年未満など比較的返済期間が短い借金でないと有効ではありません。

そして、最も注意したいのが、「元金が3〜5年で返済可能なのか?」ということ。

仮に、月々5万円の返済が可能な場合は、3年で180万円、5年で300万円の返済が可能。

しかし、返済期間は交渉によって決まるので、月々5万円の返済を5年で300万円返済するつもりでも、返済期間3年しか認められず、月々8万円以上の返済を求められるかもしれません。

月々5万円と8万円の違いはかなり大きいですね…。「任意整理の結果、8万円になったから仕方がない…」と、受け入れてしまいそうですが、8万円の返済が難しい場合は、任意整理以外の手段を検討する事も重要です。

そもそも、任意整理は法律にもとづいた借金を無理なく返済する手段。任意整理後も生活に苦しむような形にするのは適切とは言えません。

任意整理以外には、債務が5分の1になる個人再生や、借金が免責になる自己破産があります。

効力が大きい分、デメリットも大きくなりますが、個人再生なら住宅や有価証券などを手放さずに利用可能です。

それに、任意整理後の返済ができなくなると、2ヶ月後には一括請求される可能性があり、任意整理が実質無効の状態となります。

分割の返済ができなかったのに一括払いに応じられるはずもありません。そのような場合は、再び債務整理をする流れとなってしまうでしょう。

同じ企業を相手に2回目の任意整理をするのは難しいので、このような場合は個人再生や自己破産をするケースが多くなっています。

そして、2度目の債務整理をする場合は、任意整理後に返済したお金が返ってきませんし、再び弁護士費用を必要とするので金銭的な負担が大きくなります。

“最初から適切な方法で債務整理をする”という事は重要です。

いくらまでの借金に任意整理が適切か詳しく解説

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