【税金の滞納】任意整理は住民・市町民・所得・固定資産税なども可能?

【税金の滞納】任意整理は住民・市町民・所得・固定資産税なども可能?

任意整理を検討している人の中には、「住民税や市民税、所得税の支払を滞納しており、支払いが難しい…」という人も少なくないかと思います。

しかし、残念ながら、税金や社会保険料(公租公課)に関しては、一切の減額措置もしくは免責措置がありません。

基本的な考え方としては、『公共性の高いものに関しては債務整理できない』という事になります。
例えば、自動車税や固定資産税なども減税措置を受ける事ができません。

納税は国民の義務…、借金問題とは別問題という事です。

ただ、分割払いを認めてもらうなど、支払い方法を変更する事は可能となっています。

今回は、税金の滞納について詳しく確認してみましょう。

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税金は法律上の支払い優先度が高い

普段、日常生活で耳にする事はありませんが、債権の支払いは法律によって優先順位が定められています。

そして、通常の金融機関や貸金業者への借金(私債権)より、税金の支払い優先順位は上です。

【債務の優先順位】

国税徴収法では、税金と私債権というだけでなく、国税と地方税も区分され優先順位が定められています。

そして、優先順位は国税が最も高く、次に地方税、最後に私債務となっています。

さらに、法律により公租公課は『非免責債務』『非減税債務』として定められています。

そのため、いかなる方法でも、税金など公共性の高いものの返済は減税・免責にする事ができません。

【地方税の優先度】

住民税などの地方税は、国税以外の債務より優先して徴収可能と地方税法で定められています。

これを『地方税優先の原則』と言います。

任意整理以外の方法も有効ではない

任意整理は、債務整理の中では比較的返済能力のある人が選択する方法で、効力は最も弱い手段です。

では、効力のより強い、個人再生(債務を5分の1に減額)や自己破産(債務を全額免責(最も効力が強い))なら税金への効力はどうなるのか?

まず、個人再生の場合、

税金類(公租公課)は、個人再生法122条で個人再生の対象とはならない『一般優先債権』とされています。

対象外という事は、個人再生を申立しても審議の対象にもならないという事で、支払いがストップするような事もありません。

そのため、督促が届いているのであればその期日通りに支払わなくてはなりません。

任意整理は法的機関を通さずに、弁護士などの代理人を通して債権者に直接交渉するのに対して、個人再生は裁判所に申立をして手続きがされるので法的機関を通す事になります。

法的機関を通しても、公租公課の滞納には何も影響を与える事ができないということです。

自己破産の場合、

破産法253条によって、公租公課は『非免責債務』と定められています。

そのため、他の債務整理の手段と同じく、公租公課の滞納には一切影響を与えません。

自己破産では、家や時価20万円以上の価値のある財産を処分する必要があるので、手続きを行う前に、税金類の支払いをできるだけしておくケースが多くなっています。

会社員でも滞納する人が多いのでご注意を

会社員の方は、基本的に所得税などを給料から天引されているため、一見、公租公課の滞納には無縁なように感じますが、自動車税や固定資産税など、天引きにならない税金も多いため滞納してしまうケースも少なくありません。

さらに、注意したいのは、退職・失業(定年退職含む)した翌年の税金です。

ご存知の通り、税額は前年度の収入によって決まってきますので、一定の貯蓄がないとそのまま滞納状態に陥ってしまう事が少なくありません。

結果として、他の私債務の支払いも難しくなり、退職後に債務整理をする事になるという事例が増えています。

税金の支払いも考慮に入れて、資産運営をしていきたいところです。

滞納が続くと差し押さえされる

「税金の取り立てより、金融機関や貸金業者の取り立ての方が厳しそう…」

これが一般的な意見かと思いますが、実際には、税金の取り立てもかなり厳しいということが言えます。

とはいっても、支払えないものは支払えないのが現状…。もし、滞納が続いたらどういった事になるのか、一般的な例を確認してみましょう。

滞納が続いた場合には、『督促状』が届くことになります。国税の場合、納付期限から50日以内に、地方税は20日以内に送られてくるのが一般的です。

  • 国税・・・消費税、所得税など
  • 地方税・・・住民税、固定資産税など

そして、督促状が発されてから10日経過しても未納となっている場合は、財産や給料を差し押さえされる事になっています。

※銀行口座の差し押さえなど、通帳には『サシオサエ』という文字が載る

具体的納期限から考えると、国税で60日、地方税で30日を過ぎると差し押さえされるリスクがあるという事です。

ただ、『差し押さえが可能』というだけで、実際にはこの段階で差し押さえに踏み切る事はありません。

多くの場合は、『督促状』の次に『催告書』が届き、さらに、取り押さえに関する通告をされた上で実際に差し押さえをされる流れとなります。

ここで注意しておきたいのは、役所は裁判所の申請なしで独自に判断をして差し押さえができるという事です。

実際に、ビックダディの林さんなども差し押さえされた事が話題となりました。

一度、差し押さえされると、弁護士でも基本的に取り消す事はできません。何度も通告されているので圧倒的に不利な立場となってしまいます。

また、自営業者の場合は、給料と生活費の判断が困難となるため、全てを差し押さえされてしまうかもしれません。

差押予告書や最終催告書は最終フェーズ 差し押さえの内容は

最初に『督促状』が届き、次に『催告書』が届き、最後に取り押さえに関する通告が届きますが、名目は『差押予告書』か『最終催告書』となっているのが一般的です。

この通告は差し押さえに至る最終フェーズです。

これを無視して放置すると、まず間違いなく差し押さえされると考えて下さい。

差し押さえは基本的に銀行口座に対して行われます。

預貯金の全てが差し押さえの対象となりますし、そこに振り込まれる給料に関しても4分の1は差し押さえの対象です(生計維持の観点から給料は全額差し押さえされない)。

ただし、給料が振り込まれた直後に差し押さえをされた場合は、もともと口座にあったお金という解釈がされてしまうので全額が差し押さえの対象です。

さらに、注意したいのは住宅ローンを組んでいる口座を差し押さえされた場合は、ローンの一括弁済を求められる可能性があります。

そして、口座以外にも価値のある資産は差し押さえの対象です。最悪のケースでは住宅や自動車も手放す事になるでしょう。

官公庁オークションを確認すると、差し押さえされたであろう出品物も多く見かけます。

全国レベルで考えれば差し押さえされる例はけして少なくないのでしょう。

納付は必要でも、分割は認められる

納税が義務なのは理解しているものの、無い袖は振れないのは仕方ありません。

そこで、現在は支払えないという旨を市役所などに相談する事によって、後払いや分割を認めてもらうという手段が有効になってきます。

自治体によって対応が異なってきますので一概には言えませんが、誠意をもって相談することにより、数ヶ月程度の後払いや長期的な分割払いを認めてくれる事が多いようです。

なにより、差し押さえをしたいとは思っていませんし、前向きに納税を検討している人に対して無下な対応をできるわけもありません。

督促状が届いた地点で事前相談をしておく

差し押さえ間近になって相談をしても「これまで無視を続けていた」というのはあまり印象のいいものではありません。

やはり、少しでも印象良く後払いや分割払いを引き出すには事前に相談をしておくという事が重要です。

それには、少なくとも『督促状』が届いた地点で相談した方がいいでしょう。重要なのは「払う意思がある」のを理解してもらうこと。

いずれにしても、債務整理では租税公課を整理する事はできませんので早めの対処を心がけましょう。

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