何かに熱中してしまうと、ついついお金を使ってしまう。誰にでもこういった経験があるかと思います。
今回のテーマであるゴルフに関しても、道具を揃えだしたらキリがありませんし、時にはゴルフにハマりすぎて借金をしてしまうという事も起こるかと思います。
しかし、こういった自分自身のためにお金を使ったケースでも債務整理は可能になるのでしょうか?
先に結論を言うと、ほとんどのケースで通常通り債務整理が可能となります。
ただし、最も効力の強い自己破産に関しては借金の理由で認められないケースがあるので、僅かな可能性ですが認められない事もあるかもしれません。
安い道具を揃えると気軽に楽しめるけど、それでも他のスポーツよりはお金が必要だよね。
凝りだすとキリが無いし、確かに借金をする人も多そう…。
陥ってしまいがちなのが、クレジットカードのリボ払いなどかな。分割で支払えるから、ついつい買い物をしてしまいがちだし、高価なものはカードで買うのが便利だからね。
でも、こういった借金でも基本的には問題なく債務整理できるよ。
自己破産以外の任意整理や個人再生は借金の理由が問われないから“趣味”に使った場合でも問題ないんだ。
ゴルフの借金の債務整理先
ゴルフにお金を使い借金をした場合、“ゴルフの借金”という括りで債務整理をするイメージを思い浮かべるかもしれませんが、実際には、“どこに借金をしているか”というのが重要になってきます。
ゴルフの借金は基本的に、消費者金融かクレジットカードとなるでしょう。
ですので、債務整理をするのは消費者金融やクレジットカードとなります。もちろん、銀行から借りている場合などは銀行が債務整理先です。
仮に、クレジットカードで100万円の借金があり、そのうち50万円がゴルフの借金だったとしても、50万円だけを債務整理するという事はできません。100万円全てを整理する必要があります。
また、債務先を選んで整理できるのは任意整理のみとなっており、それ以外のより強力な債務整理をする場合には、自動車ローンなど生活に必要なローンも含めて整理の対象。
趣味の借金が返済できずに悩んでいるという場合には、できるだけ生活に影響のない任意整理で済ませておきたいところです。
クレジットカードで買ったものは引き上げの対象?
クレジットカードでゴルフ道具を買った場合、その支払いが終わるまでは、ゴルフ道具の所有者はクレジットカード会社となります。
もちろん、利用や実際に持っているのは買った人ですが、実はクレジットカード会社に借りているような形になっているのです。
そのため、債務整理をした場合、クレジットカード会社にはそれらの物を回収する権利があります。それにより債務整理で返済されない部分を充填するのです。
しかし、これは、日用品ではまずされませんし、使い込んだものなどもほとんど回収されることがありません。
回収にかかる費用を考えるとクレジットカード会社にメリットがない事も多いのです。
実際、ゴルフ道具が回収の対象になるかはクレジットカード会社の判断になるので言い切る事はできませんが、余程、売って価値のある道具でない限りは回収される確率が低いでしょう。
債務整理の種類とゴルフの借金への影響
債務整理の種類は、
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
大きく分けると、これらの3種類があります。
それぞれは効力が大きく異なっており、効力が大きいほどデメリットが大きく利用ハードルが高くなっています。
任意整理とゴルフの借金への効果
任意整理の効力は、利息や遅延損害金をカットし、返済期間を3〜5年に見直すというものですが、ゴルフの借金に対しても有効です。イメージとしては残っている元金を分割で返済していくというもの。
任意整理は債権者に直接交渉(多くの場合、弁護士を代理人とする)する方法となりますが、その際に、借金の理由までは確認されません。
債権者にとって重要なのは、貸したお金が戻ってくること。借金の理由はどうでもいい事なのです。
あくまでも交渉によって決まるので、利息が数%程度残る場合や、逆に返済期間が5年以上など、目安より有利な結果になる場合もあります。
任意整理に強制力はありませんが、交渉に応じなければ個人再生や自己破産をされてしまう恐れがあるため、ほとんどの債権者が交渉に応じます。
また、返済の苦しい借金だけを選んで整理できるというメリットもあります。他の債務整理を選択した場合は、ゴルフの借金以外、自動車ローンなども整理の対象となるため、生活への影響もかなり大きくなってしまうでしょう。
家族への影響などを考えると、ゴルフという趣味の借金を債務整理する場合は、任意整理で済ませておきたいところです。
弁護士費用も他の債務整理に比べて安く済むのも利用しやすい点となるでしょう。
個人再生とゴルフの借金への効果
個人再生の効力は、債務の合計額と抱えている財産によって変わりますが、ゴルフの借金に対しても利用する事が可能です。
①100万円未満…もともとの借金を全て返済
②100万円以上〜500万円以下…100万円を返済
③500万円超〜1,500万円以下…5分の1を返済
④1,500万円超〜3,000万円以下…300万円を返済
⑤3,000万円超…5,000万円以下…10分の1を返済
⑥5,000万円超…個人再生の利用不可
まず、債務の合計額に応じてこれらの最低弁済額が決められます。
そして、財産を換価して清算価値を出し、最低弁済額と比較していずれか高額な方が個人再生後の返済額として決定します。
財産が借金より多い場合はどうなるの…?
清算価値が債務を上回っている場合は、個人再生は有効にならないよ。そもそも、財産があるのに借金だけ減額になるのは矛盾しているからね。
返済期間は3年ですが、返済できなくなった場合には2年間の延長が認められる事が多くなっています。
任意整理に比べると効力が大きくなる可能性が高いのですが、その反面、債務先を選べないなどデメリットは少なくありません。個人間の借金も整理の対象となり、交友関係に影響が出てしまうケースも…。
ただし、住宅ローンのみ特則で除外が認められているので、住む場所は残す事が可能です。
⇒住宅ローンを除外しても住宅の価値が清算価値に含まれるケースがある
個人再生は、“無収入では利用できない”などの一定の条件がありますが、借金の理由は一切問われないのでゴルフが原因の借金でも利用できます。
任意整理では返済できない場合に検討したい方法です。
自己破産とゴルフの借金への効果
自己破産の効力は、全ての借金が免責になり、返済の必要がなくなるというもの。
他の債務整理と異なり、免責の許可後は返済を必要としないので借金問題から完全に解放されることになります。
ですが、その反面デメリットは桁違い。
まず、住宅ローンを含めて全ての借金が免責の対象となるため、賃貸などに住んでいない限りは家を出て行かなくてはなりません。
また、いずれにしても、換価処分により、家や土地、価値のある車や有価証券などは全て処分されてしまいます。
“財産を手放しスッカラカンまで返済して、その上で借金がゼロになる”といったイメージ。
財産を持っているのに借金だけなくなるのは債権者側も納得出来ないので仕方のないことですが、かなり厳しい状況になります。
ただ、その一方で、生活に必要な家電や現金99万円までは残せますので経済的更生をすることは可能になるでしょう。
厳しい状況ですが、それでも国が用意している方法。自己破産後もアパートを借りられますし、年間10万人もの人が自己破産をして1からやり直しています。
また、注意点として、自己破産では借金の理由も問われるという部分が上げられます。
具体的には“浪費”が免責不許可事由とされており、ゴルフの借金もこれに該当してしまうでしょう。
ですが、その一方で免責不許可事由に該当しても裁判官の裁量によって免責を認める裁量免責になるケースも少なくありません。
免責が不許可になるのは0.15%ほどなので、言い切る事はできませんがゴルフの借金に関しても基本的には裁量免責となるはずです。
以上のような条件から、自己破産は“どうにも返済ができない”という場合のみ使われる方法となります。
ゴルフの借金だけでは、こういった状況にならないかもしれませんが、それ以外の借金があり返済不可に陥っている場合には検討してみましょう。
早めに弁護士に相談を
以上のように、いずれの手段もゴルフの借金に有効になる確率が高くなっています。
実際にどの手段が有効かは債務の状況によって異なりますが、当記事を読んでいる人は既に借金の返済が困難な状態かと思いますので、早めに弁護士に相談するようにしましょう。
早く行動する事で債務整理以外の方法が有効になるかもしれません。
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