【即時抗告とは?】自己破産の免責がおりなかった場合の対処方法

【即時抗告とは?】自己破産の免責がおりなかった場合の対処方法

前回記事で紹介したように、免責の不許可だけに絞って考えると700人に1人ほどで、基本的に自己破産の成功率は高くなっています。

しかし、100%成功するわけではないので、不許可になった場合の対応も確認しておきましょう。

自己破産に失敗した場合にまずするべき事は、即時抗告。裁判所から通知が届いて1週間以内に即時抗告することで再審査をしてもらう事が可能です。

そして、即時抗告で決定が覆るケースもありますが、もし、覆らなかった場合には個人再生など別の手段を検討する必要があります。

1週間ってずいぶん短い期間だね。1週間以内に即時抗告できなかったらどうなるの?

残念ながら1週間を超えると即時抗告ができなくなってしまうよ。その地点で個人再生とか別の手段を考えることになる。だから、裁判書が届いたら早めの行動が重要。
ちなみに、即時抗告にかかる費用は数千円ほど。判断が覆る可能性もあるから必ず即時抗告をしておきたいところだね。

でも、即時抗告ってあまり決定が覆らないイメージだなぁ。

確かに、一般的な即時抗告は基本的に決定が覆る可能性がかなり低いという事が言える。
でも、自己破産に関しては、一般的なものに比べると覆るケースも多いんだ。もともと、裁判所はできるだけ免責の許可を出す方針で運用されているからね。

そっか、じゃあ、即時抗告は必ずした方がいいんだね。
でも、もし、即時抗告をしても決定が覆らなかった場合はどうなるの?借金は全て残るってことだし、当然、返済もできないし…。

決定が覆らなかった場合には、他の債務整理を検討するのが一般的かな。収入があれば個人再生の利用も可能で、場合によっては大幅に借金が減額になるし、十分返済できるケースもあるよ。
あとは、時効の成立を待つというのも一つの手かな。あまり褒められる事ではないけど、自己破産後に時効を成立させるケースは少なくない。

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免責が不許可になった…、即時抗告をする方法は?

即時抗告をする最大のポイントは、1週間以内に行うということ。

免責の不許可が決定すると、裁判所から免責不許可の旨が記載された裁判書(通知)が届きます。その裁判書が届いたタイミングからカウントして1週間以内が期限となります。

ちなみに、免責が許可になった場合の、債権者側の即時抗告は官報公告の掲載日からカウントして2週間以内とされています。少しややこしいのですが、即時抗告の期間が異なっていますので、混同しないように注意しましょう。

以下が、債権者の即時抗告に関する条文

破産法九条 破産手続等に関する裁判につき利害関係を有する者は、この法律に特別の定めがある場合に限り、当該裁判に対し即時抗告をすることができる。その期間は、裁判の公告があった場合には、その公告が効力を生じた日から起算して二週間

以下が、不許可になった場合の即時抗告に関する条文

民事執行法332条 裁判の告知を受けた日から1週間の不変期間内

即時抗告の申立は免責不許可判断をした原裁判所に行う

原裁判所は、即時抗告の申立により、決定を覆す権限を持っています。そのため、即時抗告の申立は、不許可を判断した原裁判所に対して行います。

例えば大阪地方裁判所が不許可の判断をしている場合、まず、大阪地方裁判所に即時抗告を行い、大阪地方裁判所が再度の考案を行います。

それでも決定が変更されない場合には高等裁判所におくられます。その後は、高等裁判所の判断を待つ事になります。

2段階で不許可の判断を考え直してもらうイメージ。地方裁判所では、先に考え直す機会があるため、即時抗告は地方裁判所に申立てる事になっています。

即時抗告の申立書を作成

抗告書にどういった内容を記載するのか具体的に確認してみましょう。

  1. 日付
  2. 住所
  3. 名前
  4. 抗告を申立てる旨
  5. 原決定の表示
  6. 抗告の趣旨
  7. 抗告の理由

5の、原決定の表示は『本件免責を許可しない』

6の、抗告の趣旨は『1,決定を取り消す2,抗告人を免責する これらの裁判を求める』

7は抗告する理由について明記しますが、抗告する理由は大きく分けて2種類、『免責を不許可にする事由がない』『免責不許可事由に該当するものの、破産手続きにも協力し、十分な反省をしているので裁量免責が相当である』これらのいずれかになります。
もちろん、人によって詳細な内容は異なってきますが、免責が相当であるという理由を明記する事になります。

即時抗告にかかる費用は、2,000円ほど。
弁護士に依頼して自己破産をしているケースが多いかと思いますので、その場合には、弁護士に相談しながら作成しましょう。

1週間という限られた時間しかないので早めの行動が重要になってきます。

即時抗告で免責の許可がおりる可能性は?

即時抗告で免責の許可がおりる統計に関しては残念ながら発表されていません。

ですが、裁判所はできるだけ免責の許可を出す方針で運用されているため、一般的な即時抗告より高確率で判断が覆り免責の許可がおりる傾向にあります。

実際、免責が不許可になる確率は0.15%ほどとほんの僅かです。⇒自己破産の成功率

免責の不許可事由にはさまざまなものがありますが、借金の理由にありがちな、ギャンブルや浪費といったものも含まれています。
そういった中でも不許可になる確率は0.15%ほどとなっているわけですから、裁量免責によって許可がおりるケースは非常に多いという事が言えるでしょう。

裁量免責とは、免責不許可事由に該当しても裁判官の裁量で免責の許可を判断すること

ただ、その一方で、破産管財人に嘘をついたり協力しない場合や、債権者を害する目的で、財産を隠匿・損壊した場合などは、悪質性が高いため、不許可になる可能性が高くなってしまいます。

結局のところ、裁判官の心象によっても大きく左右されるため、もし、不許可になり即時抗告する場合は、反省している旨を十分伝えていくことが重要です。

不許可決定後は、裁判所に協力的に、自己破産の手続きに反する事は絶対行わないようにしましょう。

免責不許可事由の一覧

それでも免責が不許可になる場合は他の債務整理が有効

自己破産が成功しなかった場合に、まず有効になるのは個人再生。個人再生では、借金が大幅に減額になる可能性があります。

また、自己破産と異なり、不許可事由のようなものがないため、借金の理由が問われる事はありません。そのため、自己破産がダメだったケースでも手続き可能となります。

ただし、その一方で、一定の返済を必要とするため『収入がある』という事が一つの判断基準となります。

そのため、現在、無収入の場合にはアルバイトでもいいので始めるようにしましょう。

個人再生の減額幅は、

①100万円未満…もともとの借金を全て返済

②100万円以上〜500万円以下…100万円を返済

③500万円超〜1,500万円以下…5分の1を返済

④1,500万円超〜3,000万円以下…300万円を返済

⑤3,000万円超…5,000万円以下…10分の1を返済

⑥5,000万円超…個人再生の利用不可

これらが最低弁済額となり、それ以外にも財産の価値から清算価値を算出し、最低弁済額と清算価値、いずれか高額な方を3年で返済する事になります。

人によっては最大で10分の1まで借金が減りますので、自己破産ができなくても返済できる可能性は十分あるでしょう。

個人再生の返済額をさらに詳しく確認

また、3年での返済が厳しい場合には2年間延長して返済期間を5年にする方法もあります。

返済期間の延長を詳しく確認

個人再生以外にも、債権者に直接交渉し、利息や遅延損害金をカットする任意整理がありますが、こちらは、借金がそこまで減額されないので、自己破産を検討していた人には不向きかもしれません。

任意整理と自己破産の違い

時効の成立を待つという手も…

借金には『時効』があります。

時効が成立すると、返済義務がなくなり、債権者には取り立てをする権利がなくなります。
要するに無かった事にできるのです。

時効が成立するまでの期間は、銀行や消費者金融などで5年。友人や家族など個人間で10年。

ただし、もちろん、リスクはあります。

まず、債権者から訴訟を提起される可能性がありますし、その場合には、時効期間がリセットされ再び最初からカウントし直す事になります。

また、給料等の差し押さえをされる可能性もあります。

請求等が続くことの精神的ストレスは計り知れませんし、自己破産の開始決定から10年間は復権できず破産者のままとなります。もちろん、クレジットカード等を持ったり、新たな借金をするのも困難です。

ただ、その一方で、破産開始決定となった地点で、貸し倒れ扱いにする債権者も少なくありません。
そもそも、不許可になる確率は0.15%ほどですから、債権者としては貸し倒れも同然。

そして、不許可の通知も債権者に届かないため、そのまま免責不許可後も請求してこないパターンも少なくありません。

5年から10年という長期の間、借金返済から逃れ続けるのは非常に厳しい部分がありますが、実際に、自己破産後、時効を成立させるケースはあります。

道理的におすすめできることではありませんが、どうにも返済できない場合には仕方ない部分もあるのかもしれません。

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