自己破産で市町村民税/固定資産税などの税金は免除されない。延滞金は

自己破産で市町村民税/固定資産税などの税金は免除されない。延滞金は

自己破産は、ありとあらゆる借金が全て免責になるとても強い効力を持っています。

借金がチャラになり人生をやり直せるというイメージから、市民税や固定資産税など、税金類に関しても支払う義務がなくなるように感じてしまうかもしれません。

しかし、残念ながら、これらの税金に関しては、支払い義務が消えないので注意が必要です。

既に滞納している場合、債務のように感じますが、税金に関しては非免責債権とされており、一切免除される事がありません。

免責とは、借金の返済を免除されること

自己破産をしても、全ての債務がなくなるわけではないんだね…。

そういうことになるね。税金以外にも年金の支払いなども免責される事はないよ。
自己破産のルールで、これらは非免責と決まっているから、これが覆ることはない。だから、自己破産をする場合でも、これらのものは支払う前提でお金のやり繰りをする必要があるよ。

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税金は非免責債権

自己破産で経済的更生をするなら、住民税や固定資産税なども免責なるのが理想的ではありますが、残念ながら、これらの税金類は免責の対象として認められていません。

【 破産法第253条第1項 】
免責許可の決定が確定したときは,破産者は,破産手続による配当を除き,破産債権について,その責任を免れる。ただし,次に掲げる請求権については,この限りでない。
① 租税等の請求権

非免責債権とされているのは、全部で7項目。その中でも、『租税等の請求権』は一番最初に挙げられています。

非免責債権とは

自己破産の目的は『免責』の許可を得ることですが、免責をうけたにも関わらず、支払い義務が残ってしまうものがあります。

それが非免責債権です。

租税等の請求権は非免責債権の一つということ。

租税等の請求権とは?

具体的に『租税等の請求権』がどういったものなのか確認してみましょう。

破産法(97条)では、“国税徴収法又は国税徴収の例によって徴収することのできる請求権”を租税等の請求権としています。

難しい言葉が並んでいるように感じるかもしれませんが、国税徴収法とは、その名の通り、国税を徴収する仕組みのこと。

国税には、

  • 所得税
  • 相続税
  • 贈与税

などが挙げられますが、これらは、国税徴収法に基づき徴収されているため『租税等の請求権』に該当し、非免責債権となります。

では、市町村民税などの地方税はどうなってしまうのか?

これに関しては、“国税徴収の例によって徴収”が該当します。国税徴収の例によって徴収とは、国税ではないものの、それと同等の徴収が可能な請求権のこと。

地方税には、

  • 市町村民税
  • 事業税
  • 自動車税
  • 固定資産税

などがあり、これらは、国税徴収の例によって徴収できるとされ、非免責債権に該当します。

以上のように、税金の類は国税徴収法又は国税徴収の例によって徴収することのできる請求権に該当することになり、免責になる事は一切ありません。

税金の滞納が多い人は、自己破産後も支払いに追われる事になるかもしれません。

ですが、その他の借金が免責になりますので、これまでよりは余裕をもって支払う事が可能となるでしょう。
また、後述で解説するように、自己破産によって税金の支払いが一気に進むケースもあります。

税金の滞納は裁判なしで差し押さえ可能

一般的な債務は、裁判を起こす段階を経て差し押さえの流れとなりますが、税金の滞納はやや仕組みが異なります。

①税金の滞納

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②督促状による催告

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③電話などによる催告

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④財産調査(差し押さえのための)

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⑤差し押さえ

税金の滞納では、以上のような流れで差し押さえが可能となりますので、裁判を起こしてから差し押さえをする一般的な債務より、ある意味ずっと強引で怖い部分があります。

ビックダディーで有名は林下さんもかつて、『サシオサエ』という文字とともに、通帳の残高がゼロになりました。

以上のように、税金の滞納はできるだけ避けたいところ。

既に滞納している人も多いかもしれませんが、部分的でもいいので返済する意思をみせるようにしましょう。

国民年金の保険料や国民健康保険の保険料も同じ扱い

国民年金や国民健康保険は、税金とはやや異なり保険料として徴収されますが、これらに関しても、国税徴収の例によって徴収することのできる請求権に該当するため、非免責債権とされます。

年金に関しては、支払っていないのにもらえるわけがありませんので当然のことかもしれませんが、自己破産をしても、滞納した分は請求され続ける事になります。

これらのものは、税金以上に滞納している人が多いかもしれませんね。

自己破産をきっかけに、これまで借金返済に充てていたお金をこれらの支払いにまわすようにしましょう。

延滞金に関しても免除されない

税金を滞納すると、最大で年14.6%の延滞金が発生します。

長期間に渡り滞納している場合は、この延滞金だけでもかなりの負担になってしまうかもしれません。

自己破産によって、せめて延滞金だけでも免責になると楽になるところですが、残念ながら、税金の滞納により発生した延滞金に関しても減額および免除になることはありません。

税金に関する支払いは、自己破産の効力が全くおよばない仕組みとなっているのです。

ですが、その一方で例外もあります。

それは、住民税に延滞金が発生している場合です。

地方税法326条第4項

市町村長は、納税者又は特別徴収義務者が第一項の納期限までに税金を納付しなかったこと、又は納入金を納入しなかったことについてやむを得ない理由があると認める場合には、同項の延滞金額を減免することができる

地方税法には以上のような条文があり、役所に交渉することにより、延滞金の免除が認められるケースもあるのです。

ただし、“やむを得ない事情があると認める場合”と少し曖昧な基準になっていますので、どういったケースで延滞金の免除を認めるかは市町村によっても異なっており、確実に免除されるわけではありません。

ですが、可能性がある以上、延滞金が発生している場合は、交渉してみる価値があるでしょう。

支払いがどうしても困難な場合は

自己破産をしても、当分の間はお金のやり繰りに必死で税金の支払いにまで手が回らないかもしれません。

ですが、そういった場合でも、役所は自己破産の事情を加味しないので、督促や場合によっては差し押さえに踏み切るかもしれません。

こういった状況を避けるため、前もって役所に、分割払いや猶予を認めてもらえないか相談するようにしましょう。

役所側も支払えない事情がある場合には柔軟に対応してくれるので、分割払いなどを認めるケースが多くなっています。

自己破産で借金問題が終了ではなく、税金に関する事は別問題としてしっかり行動しておく事が重要です。

税金の時効成立は難しい

通常の借金に時効があるように、税金に関しても5年経過すると時効が成立する仕組みになっています。

借金の時効は、時効の援用を行なって時効が成立しますが、税金に関しては期間の経過だけで時効が成立する

しかし、役所側が黙って5年間も見過ごすわけもありません。

督促はもちろんのこと、差し押さえにも確実に踏み切ってくるでしょう。また、そうすることで、時効の期間も振り出しに戻ってしまいます。

先ほどのビックダディー林下さんのように強制的ですので、避けることもできません。

以上のことから、5年間もの長期間、税金の支払いから逃れきるのは現実的ではないでしょう。

自己破産後、「税金の支払いは逃げ切ってやろう」と考える人が多いのですが、実際に成功する人は基本的にいません。

いたとしても、経済的更生もできず隠れた生活となるはずです。そんなことなら自己破産をする意味もありません。

税金だけを優先して支払うのは問題ないのか?

自己破産では、債権者平等の原則が働くため、偏頗弁済が一切認められません。

では、自己破産前や自己破産中に税金の支払いだけを優先して済ませるのは偏頗弁済に該当しないのか?

これに関しては、税金が非免責債権となっているため、優先して支払っても問題ないとされています。

こういった仕組みから、税金の支払いが自己破産と同時に解決するケースも少なくありません。

いずれにしても、自己破産では換価処分によって財産を残しておく事ができませんので、税金の支払いに充てる流れとなるのです。

これから自己破産を予定している人は少し気が楽になったのではないでしょうか?これも自己破産のメリットと言えます。

具体的に、自己破産によってどの程度税金にも影響を与えるのか、これは人によって異なりますので、まずは、弁護士に相談してみるようにしましょう。

借金問題は早めの行動が重要です。

税金以外の非免責債権

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