【自営業の債務整理】個人事業主の任意整理/個人再生/自己破産の違い

【自営業の債務整理】個人事業主の任意整理/個人再生/自己破産の違い

自営業者(個人事業主)は、景気や需要、ブームなど、さまざまな影響を受けてしまいがちで、経営状態が安定しづらいという事が言えます。

そのため、多額の借金を抱えてしまい返済が困難になっている自営業者も少なくありません。

そういった時に必要になってくるのが『債務整理』です。

債務整理は個人の方法と思われがちですが、自営業を営む個人の借金であっても、事業資金に関する借金であっても債務整理可能となっています。

しかし、事業をしている人の債務整理は個人よりお金の流れが複雑で債務整理をする場合もそれだけ複雑になってきます。

今回は自営業者の債務整理の種類と各特徴について確認しておきましょう。

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債務整理の種類と特徴

債務整理を大きく分けると

  • 任意整理
  • 個人再生
  • 自己破産

の3種類。

それぞれの特徴は、

任意整理は、支払い方法の変更(無理のない支払い方法に)、利息のカット、遅延損害金のカットなどがされ、基本的に元金は全て返済する事になります。

個人再生は、裁判所を通し借金の額を5分の1に圧縮して返済する方法です。※例外あり

自己破産は、借金が全額免除になる債務整理です。

個人が債務整理をする場合、最も選択されるのが『任意整理』です。

効力が小さい反面、デメリットも小さいので多く選択されています。また、個人は借金の額が小さい事が多いのもポイントとなってくるでしょう。

一方で、自営業者の場合は、任意整理を選択する割合が減って、自己破産を選択する人が増えてきます。

これは、業者としての取引があるゆえに複雑になっているという事と、借金が返済しきれないほど大きいという事が関係しています。

具体的に一つ一つ確認してみましょう。

自営業者の任意整理

任意整理は、債権者(借金をしている先(金融機関など))の同意によって支払い方法の変更と利息分などがカットされる方法です。

しかし、自営業者は、“債権者が金融機関以外の方が多い”という場合も多いですね。

例えば、現金を借りていなくても買掛金が溜まっている場合など。

おそらく、借金問題を抱えている自営業者のほとんどが取引先に対して支払いが滞った状況となっていることでしょう。

このような債権者に任意整理を持ちかけた場合、同意してもらえない事も少なくありません。

仮に、同意されたとしても取り立てが厳しくなる上、今後の取り引きが難しくなり、尚且つ、業界内部での信頼は低下し、その他の業者の対応も厳しくなってしまいます。

取り引き先からしてみたら、入ってくるお金が突然入ってこなくなる(入ってくるのが遅くなる)わけですから、同意の判断は非常に難しいものとなります

今後の取り引きに関しては、取引先に“許してもらえるか”“認めてもらえるか”といった感情的な部分が強くなりそうです。

これまで十分な信頼関係を築いている場合は大きな問題とならない場合も多いかもしれません。

任意整理を選択するのはハードルが高い上、今後の商売にも大きな影響を与えてしまう可能性が高いという事を理解しておきましょう。

【受任後の取り立て禁止】弁護士が債務整理を受任した場合、『取り立てをストップする義務』がありますが、これは金融機関に限定された話です。

そのため、一般の取引先は受任後も関係なく取り立て可能ということになります。

そして、受任の通知を受け取った場合『返済されない可能性があるのでは!』という感情が強くなり、少しでも早く債権を回収しようとするのが普通です(取り立てが厳しくなる)。

ただし、任意整理は、対象を選択可能です。

銀行など金融機関のみに対して任意整理をすれば取引先には影響を与えないでしょう。

※自営業者の場合は取引先への買掛金が大きい事が多くあまり有効な手段にならない事も多い

自営業者の個人再生

個人再生には『小規模個人再生』と『給与所得者等再生』がありますが、自営業者が選択できるのは『小規模個人再生』のみとなります。

小規模個人再生は、

  • 債権者の半分以上の同意が必要
  • 5分の1(最低100万円)か持っている資産のどちらか高い方を3~5年で返済

これらが条件の手続きです。

個人が利用する給与所得者等再生では、同意が不要で裁判所で決まるので、同意が足りず手続きできないという可能性がありません。

個人の場合は、任意整理ができなかった時の対抗手段としても使えますが、自営業者の場合は強制力がないので個人ほど有効ではない。

「将来において継続的に又は反復して収入を得る見込み」が小規模個人再生に必要な要件となる。

そのため、個人再生後の安定した収入の見込みがない場合は、個人再生を利用できない。

個人事業主の借り入れで最初に頼るのは、信金や銀行になるかと思いますが、これらの手段で借り入れをした場合、ほとんどのケースで保証会社の保証がついているはずです。

そして、保証会社は小規模故事再生に同意する事はほとんどなく、おそらく反対されてしまうでしょう。

つまり、信金や銀行からの借り入れが半数を占めている場合は、その地点で同意が足りず個人再生の利用が難しくなります。

信金や銀行からの借り入れが少なかった場合でも、他の取引先が『5分の1(最低100万円)か持っている資産のどちらか高い方を3~5年で返済』という条件をすんなり受け入れてくれるとは限りません。

あらゆる面でハードルが高い手段という事が言えるでしょう。

取引先も、より返済額が少なくなる自己破産は望んでいないので最終的には同意してくれる事も多い

自営業者の自己破産

自営業者の自己破産は、基本的に、個人の自己破産として扱われます。

これまでの債務整理との大きな違いとして、

  • 借金が全て免責となる
  • 債権者の同意に関係なく手続きできる

といった部分が挙げられます。

まず、借金は基本的に全て免責扱いです。

ただし、免責不許可事由というものがあり、それに該当した場合は、免責されない可能性もあります。

【免責不許可事由】

  • 浪費
  • 賭博その他の射幸行為

しかし、裁判官は、裁量によって不許可事由に該当しても免責にできる『裁量免責』の権限を持っており、これらに該当しても多くのケースで免責となります。

引用:多重債務者対策本部

トータルの統計ですが、99%以上の確率で免責となっていますので、おそらく、自己破産をした場合は全額免責となるでしょう。

次に、同意に関係なく債務整理できるという点です。

冒頭でも説明しましたが、自営業者の債務整理は、個人に比べて自己破産の比率が高くなっていますが、“同意に関係なくできる”といった点もそれに大きく関与しています(債務の額が大きい事も影響していますが)。

また、自己破産では、自由財産とされる一定の財産以外は処分をする必要があります。

自由財産は、生活に最低限必要な電化製品等です。また、事業に必要な機械なども処分しなくていいとされています。

債務整理をすると融資を受けられない

いずれの方法で債務整理をしたとしても、信用情報には事故情報が残ってしまうため、銀行からの借り入れやローンを組む事はできなくなります。

また、クレジットカードについても信用情報を基に審査されるので作る事ができなくなります。

これは、個人の債務整理でも同じです。

ただし、事故情報は5〜10年で消える仕組みとなっているので、一定の期間が経過すると融資を受ける事も可能となります。

日本政策金融公庫など公的な融資は通る可能性があるとされています。※確実性はありません

債務整理後、事業の継続はできない?

債務整理をした場合に気になるのは「今後、事業が継続できるのか?」という事かと思います。

これに関しては『可能』です。破産前と同じ事業をしてはいけないという法律はありません。

ただし、一定の財産を失っていますし、これまで培ってきた信頼関係も崩れているかもしれません。また、融資のない中で持ち直すのは難しいものがあるかもしれません。

しかし、こういった中でも仕事を継続して大きく成功を収めた人が多いのも事実です。

先日テレビにでていた会社の社長も、現在は会社が急成長しているのものの、過去には自己破産の経験をしているということでした。

厳しい状況ですが、新たな借金ができないという環境だからこそ、持っている能力をふるに活かして持ち直せるのかもしれません。

最後に

自営業者は個人の債務整理より複雑な作業となるため個人で行うのはまず不可能です。

そのため、まずは、法律事務所に相談する必要があります。

法律事務所に相談すると、借金問題のプロフェッショナルのアドバイスをもらいながら、財政状況に合わせた適切な方法で債務整理を進める事が可能です。

借金問題を抱えたままでは、本来注力するべき本業も疎かになってしまいますね…。それでは本末転倒です。

また、消費者金融などを利用している場合は、過払い金の回収も期待できるので、債務整理までしなくても状態が上向きになる事もあります。

いずれにしても、借金問題で悩んでいる時間が長くなるだけ問題も悪化してしまいます。

「アドバイスをもらうため」といったスタンスでもいいのでまずは法律事務所に相談をしてみましょう。

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